介護にかかるお金はどのくらい準備すればよいか?

老後の生活設計をする上で非常に難しいものの中に、介護状態となった場合にどのくらいの資金を準備すればよいか、ということがあげられます。公的介護保険が適用されれば1割負担(一定の所得者は2割)ですが、それ以外にも様々な費用が掛かることが予想されます。また、介護の必要な状態が長期にわたった場合、介護費用の総額は非常に多くなります。

今回は生命保険文化センターが3年に1度発表している「生命保険に関する全国実態調査(平成24年度)」の中から、「過去3年以内に、高齢で要介護状態(寝たきりや認知症など)となった家族や親族を介護した(している)経験がある人」を対象とした調査を見ていきます。

1.介護にかかる一時的な費用

ここでは、公的介護保険サービスの自己負担費用のほか、住宅を改造する費用、介護用ベッドを購入する費用などが該当します。この調査では平均が91万円となっています(「掛かった費用なし」は0円として計算しています」)。

「掛かった費用なし」を除くと、金額の分布の割合では「15万円未満」が最も多く、15.8%となっています。

<平均91万円>

掛かった(費用なし)・・・・・・・・    16.4%

15万円未満 ・・・・・・・・・・・・  15.8%

15~25万円未満・・・・・・・・・・     7.6%

25~50万円未満・・・・・・・・・・      6.9%

50~100万円未満 ・・・・・・・・・   8.7%

100~150万円未満 ・・・・・・・・・   7.2%

150~200万円未満 ・・・・・・・・・   1.6%

200万円以上 ・・・・・・・・・・・・   7.6%

不明・・・・・・・・・・・・・・・・   28.1%

 

 

2.1ヶ月あたりの介護費用

公的介護保険サービスの自己負担分を含め、月々支払った(支払っている)費用は、平均で7.7万円となっています。金額の分布の割合は、「1万円~2万5千円未満」「15万円以上」がともに14.1%と、最も多くなっています。

その次は「5万円~7万5千円未満」が13.7%、「2万5千円~5万円未満」が11.3%となっています。

<平均7.7万円>

掛かった(費用なし)・・・・・・     4.1%

1万円未満・・・・・・・・・・・     6.3%

1万~2万5千円未満・・・・・・・   14.1%

2万5千~5万円未満・・・・・・・   11.3%

5万~7万5千円未満・・・・・・・   13.7%

7万5千~10万円未満・・・・・・     3.5%

10万~12万5千円未満・・・・・・   10.4%

12万5千~15万円未満・・・・・・    3.3%

15万円以上・・・・・・・・・・    14.1%

不明・・・・・・・・・・・・・・   19.2%

 

 

3.介護の期間

介護を始めてからの期間(介護中の場合は経過期間)を見ると、平均56.5ヶ月(4年9ヶ月)となっています。介護期間の分布の割合は「4~10年未満」が33.9%と最も多く、次いで「1~2年未満」が14.1%、「2~3年未満」が13.3%の順となっています。

<平均56.5ヶ月>

6ヵ月未満・・・・・・・・・・・・・     6.7%

6ヵ月~1年未満・・・・・・・・・・・     6.1%

1~2年未満・・・・・・・・・・・・・     14.1%

2~3年未満・・・・・・・・・・・・・     13.3%

3~4年未満・・・・・・・・・・・・・     12.5%

4~10年未満・・・・・・・・・・・・     33.9%

10年以上・・・・・・・・・・・・・・     12.5%

不明・・・・・・・・・・・・・・・・      0.8%

 

4.まとめ

この調査の平均値をもとに、介護に必要な資金をまとめると、一時金で91万円、月額の総額で約435万円(=月額7.7万円×介護期間の平均値56.5ヶ月)の合計約526万円となります。介護期間が想定よりも長くかかってしまうケースを考慮すると、資金的にはもう少し余裕を持っておきたいところです。

この資金を準備するにあたって、手元の預貯金を充当することだけでは不足する場合は、一定の介護状態を保障する保険商品を活用することが望ましいと言えます。保険金は前記のデータを参考にして設定してはいかがでしょうか。貯蓄性のある終身保険を若い時期に1,000万円などのように高額な保険金を設定して契約しておけば、高齢となった時期に比較的多額の解約返戻金が発生します。これを活用して介護資金を準備することも選択肢のひとつです。

以 上